ドイツ・フランケン地方の田舎パン「フランケンライプ(Frankenlaib)」は、力強いひび割れと、芳醇なスパイスの香りが特徴の伝統的なライ麦パンです。
日本ではなかなか手に入らない本格的なドイツパンですが、実はポイントを押さえれば家庭でも美しく焼き上げることができます。 今回は、ライ麦75%という高配合ながら、初心者でも扱いやすいレシピをご紹介します。

ひさびさのサワー種を使ったパンです!ぜひこちらのブログ記事も合わせてご覧ください。
フランケンライプ【完全攻略ガイド】
YouTubeやブログは伝えきれない「製パン理論」を16ページのPDFに凝縮しました。単なる分量の羅列ではなく、なぜその工程が必要なのか、という「製パン科学」を体系的に学ぶための集中講義です。
このPDFで手に入る「核心の技術」
- 野生的なひび割れ: クープを入れず、内圧だけで裂けさせる伝統技法
- 浸水種の秘密: 数日経っても「驚くほどしっとり」を維持する保水理論
- スパイスの黄金比: 本場の香りを再現する4種ブレンド
- 精密タイムライン: 種起こしから焼成まで、迷わない全工程解説
※本ページはプロモーションが含まれています。
フランケンライプとは?|名前の由来と地域性
ドイツ南部、バイエルン州北部に位置するフランケン地方。ここで古くから愛されてきたのが、この「フランケンライプ(Frankenlaib)」です。「ライプ(Laib)」とはドイツ語で「パンの塊」を意味し、その名の通り武骨で力強い佇まいが特徴です。
このパンの真骨頂は、人為的なクープ(切り込み)を一切入れず、生地の内圧だけで網目状に裂けさせる「自然なひび割れ」にあります。
また、キャラウェイ、フェンネル、コリアンダー、アニスの4種をブレンドしたスパイスが、ライ麦の酸味と絶妙にマッチします。

レシピ動画:motomone baking
YouTubeチャンネル <motomone baking> では、記事だけでは伝えきれない「生地の質感」や「手の動き」を詳しく解説しています。
「次はこれを作ってみたい!」というリクエストやご質問も、コメント欄でぜひお聞かせください。気に入っていただけたら、チャンネル登録で応援していただけると嬉しいです!
マイスターの材料帳
–23㎝発酵かご1個分–
サワー種(Sauerteig)
- ライ麦粉: 130g
- 水(30℃〜35℃): 105ml
- スターター(元種): 15g
※ゼロから育てる場合は、[こちらの記事]を参照して3日間かけて種起こしを行ってください。
浸水種(Quellstück)
- 古いパン(乾燥したもの): 50g
- 熱湯: 105ml
ミックススパイス(Brotgewürz)
- キャラウェイパウダー: 大さじ1 👉Amazonでチェックする
- フェンネルパウダー: 大さじ1 👉Amazonでチェックする
- コリアンダーパウダー: 大さじ1 👉Amazonでチェックする
- アニスパウダー: 小さじ1 👉Amazonでチェックする
- ※この中から5gを今回のパン生地に使用します。残りは密閉して保存可能です。
本生地(Hauptteig)
- ライ麦粉(Type 1150推奨): 225g
- フランケンライプの独特な風味と焼き色を出すには、精製度が高すぎない中挽きのライ麦粉が理想的です。
- 準強力粉(または中力粉): 65g
- ドイツではType 550。日本で再現するなら、サクサク感と香りのバランスが良い準強力粉の[リスドォル]がおすすめです。
- 強力粉: 50g
- 水: 90ml
- 塩: 10g
- ミックススパイス(上記で調合したもの): 5g
- ドライイースト: 2g
※打ち粉用に別途ライ麦粉を用意してください。
フランケンライプ作りで「よくある3つの失敗」
力強いひび割れと独特の食感を出すために、必ずチェックしてほしいポイントをまとめました。
- 表面が割れず、のっぺりした焼き上がりになる 主な原因: 仕上げ発酵中の「乾燥不足」。表面を軽く乾燥させることで、焼成時に特徴的な裂け目が生まれます。
- 中心部が「ネチャつく」生焼けのような食感 主な原因: サワー種の「活性不足」。ライ麦のデンプンを安定させるには十分な酸(pH)が必要です。種が弱いと、焼成中に生地が溶けるように質感が壊れてしまいます。
- スパイスの香りが弱く、ただ酸っぱいだけになる 主な原因: スパイスの「配合不足」とサワー種の「過発酵」。スパイスの量が足りない。サワー種が異臭を放つほど「劣化」していると、焼成後も不快な酸味だけが残ります。
プロの理論や配合の秘密については、Gumroadのmotomoneショップにて様々なレシピガイドを公開しています。
👉 [フランケンライプ完全攻略PDF(Gumroad)はこちら]
失敗を防ぐオススメの道具
フランケンライプを作る際に使用した、オススメの道具をご紹介します!現場の経験から「これがあれば失敗が劇的に減る」というものを厳選しました。以下のリンクから購入できます。
ポケットスケール
理由:パン作り、特にイーストや塩の計量は1g単位で計量するのが基本です。 0.1g単位で測れるスケールを使うだけで、失敗が減ります。
丸型発酵かご(23cm)
理由:発酵かごは生地の余分な水分を適度に吸い取り、表面を理想的な乾燥状態に導きます。これが、焼成時にバリッと野生的に割れる「皮」を作る鍵となります。
木目調デジタルスケール
理由: 動画でも使用しているこのスケールは、機能性はもちろん、キッチンに置くだけでモチベーションが上がるデザインも気に入っています。
👉 [精度とデザインを両立:愛用のデジタルスケールはこちら]
スケッパー
理由: 手で触りすぎると生地を傷め、手にこびりついて作業が進めにくくなります。
【詳細解説】フランケンライプの作り方
ライ麦パン作りは「時間」と「温度」の管理がすべてです。今回のレシピでは、ドライイーストも追加し、失敗しにくいレシピ構造になっています。なお、材料の分量や手順の要約をすぐに確認したい方は、記事の最後にあるレシピカードを活用してください。
1.サワードウ
- 3日かけてスターター(元種)を育てます。
- [こちらの記事]を参照してください。
- ボウルにライ麦粉、水、スターター15gを混ぜ、ラップをして26〜30℃で12〜16時間発酵させます。
2.浸水種
- 古いパンを細かく切り、熱湯を加えてラップを密着させます。12時間ほど置き、パンに完全に水分を吸わせます。

3.ミックススパイス
- 全てのスパイスは合わせておく
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- アニスパウダーをAmazonでチェックする
4.パン生地
- 塩以外の材料をボウルで粉っぽさがなくなるまで混ぜます。
💡 ドイツ在住の方へ:小麦粉の番号(Type)の選び方は[こちらの記事]で詳しく解説しています。
- 塩を加え、台の上で約5分間、生地をまとめるように手ごねします。
- 26〜30℃の環境で約1時間、生地を休ませます。
5.仕上げ
- 生地を軽くガス抜きし、丸く成形します。
- 打ち粉をたっぷり振った発酵かごへ、とじ目を上にして入れます。
- 30分発酵させた後、クッキングシートの上に取り出します。

- 表面を覆わず、室温で1時間放置して表面をあえて乾燥させます。
この「硬い膜」が、オーブンの中でバリッと裂ける美しいひび割れを生みます。
- 250℃で10分。その後、温度を200℃に落としてじっくり50分焼き上げます。
完成

一見、武骨で難しそうに見えるフランケンライプですが、オーブンから溢れ出す芳醇なスパイスの香りと、自らの手で生み出した「力強いひび割れ」はとても魅力的です。
キッチンで確認しながら作りたい方は、こちらのレシピカードをご活用ください。

レシピカード:フランケンライプ
Ingredients
Method
- サワー種(12〜16時間)、浸水種(12時間)をそれぞれ仕込んでおく。
- 材料をすべて混ぜ、5分間手ごねする。26〜30℃で1時間休ませる。
- 丸く成形し、打ち粉をした発酵かごへ。30分発酵させた後、取り出す。
- クッキングシートの上で、室温でさらに1時間放置し、表面をあえて乾燥させる。
- 250℃(スチームあり)で10分、その後200℃に下げて50分じっくり焼き上げる。
まとめ・おすすめの関連記事
もし今回の挑戦で、motomone bakingのレシピに興味を持っていただけたなら、ぜひYouTubeチャンネル「motomone baking」をチェックしてみてください。
さらに深い理論や、失敗しないための詳細な数値をまとめた「フランケンライプ完全攻略PDF(Gumroad)」もご用意しています。本場ドイツのパンやお菓子作りを、より本格的に作るお手伝いができれば嬉しいです。
フランケンライプを楽しんだ後は、さらに本場の食卓を覗いてみませんか?定番のプレッツェルからドイツパンらしいライ麦パンまで、ドイツの食事パン10選をご紹介します。
👉 [ドイツパンの世界・おすすめ食事パン10選はこちら]
ライ麦を使用したドイツパンのレシピ
手作りだからこそ味わえる、ザクッとしたクラストとしっとりした内相のコントラスト。ぜひ、あなたのご家庭のオーブンで、本場ドイツの風を再現してみてください。
「作ってみたよ!」「ここが難しかった」などの感想は、ぜひYouTubeやブログのコメント欄で教えてください!

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