ドイツ最大の空の玄関口であり、『アルプスの少女ハイジ』でクララが暮らしていた街、フランクフルト。この街が誇る「王冠(クランツ)」を模した名物菓子、フランクフルタークランツ(Frankfurter Kranz)をご紹介します。
「バタークリームのケーキは重くて苦手」と感じている方にこそ、このレシピを試していただきたい。マイスターの技術が生むクリームは、驚くほど軽やかで上品です。歴史あるドイツ菓子を、ぜひご自宅で体験してください。
フランクフルタークランツ【完全攻略ガイド】
動画やブログでは公開しきれない、口の中で溶けるバタークリームと、しっとりした土台(ザントマッセ)を両立させるための「製菓理論」を15ページのPDFに凝縮しました。単なるレシピの提示ではなく、なぜその工程が必要なのか、「失敗を論理的に回避する力」を身につけるための集中講義です。
このPDFで手に入る「核心の技術」
- バタークリームの科学: カスタード(プディング)をベースにするドイツ式の理論と、分離を防ぐ乳化のメカニズム
- シフォン生地の選択: 冷蔵庫で冷やしてもスッと溶ける、サラダ油とコーンスターチを活かした配合の根拠
- 黄金のクロッカンテ: ナッツの食感を最大化する、グラニュー糖とナッツの「2:1」の黄金比
- 精密な換算表: 15cmから24cmまでの型サイズ別材料換算表(すべてg表記)
※本ページはプロモーションが含まれています。
フランクフルタークランツとは?|王冠を模した伝統菓子
直訳すれば「フランクフルトの花冠」ですが、その由来はさらに高貴な場所にあります。かつて神聖ローマ帝国の皇帝が戴冠式を行った地、フランクフルト。その皇帝が冠った黄金の王冠をイメージして、1735年ごろに誕生したといわれる非常に歴史ある伝統菓子です。
- 宝石を象徴するチェリー: 王冠に散りばめられたルビーを表現。
- 黄金のクロッカンテ: 表面を飾るカリカリのナッツは、王冠の輝き。
- 白亜のバタークリーム: 伝統を受け継ぐ、なめらかな口どけ。
レシピ動画:motomone baking
YouTubeチャンネル <motomone baking> では、記事だけでは伝えきれない「生地の質感」や「手の動き」を詳しく解説しています。
「次はこれを作ってみたい!」というリクエストやご質問も、コメント欄でぜひお聞かせください。気に入っていただけたら、チャンネル登録で応援していただけると嬉しいです!
マイスターの材料帳
-15㎝ホールケーキ型1台分-
【ドイツ風バタークリーム】
- 牛乳: 170ml
- グラニュー糖: 65g
- 卵黄: 1個(約20g)
- コーンスターチ: 大さじ1
- バニラビーンズ: 1/2本
- 無塩バター(室温に戻す): 140g
【クロッカンテ】
- ヘーゼルナッツダイス: 100g
- 日本で手に入りにくい場合は、アーモンドダイスで代用可能です。
- グラニュー糖: 50g
- 水: 大さじ1
【スポンジ生地】
- 薄力粉: 40g
- コーンスターチ: 20g
- 卵: 2個(卵黄と卵白に分ける)
- グラニュー糖: 50g(卵黄用30g、卵白用20g)
- サラダ油: 大さじ2
- 牛乳: 大さじ3
【仕上げ】
- コケモモ(リンゴンベリー)ジャム: 約100g〜110g
- 赤い酸味のあるジャム(ラズベリーやイチゴなど)で代用可能ですが、本場の味には酸味の強いコケモモがベストです。
- サクランボ(缶詰またはドレンチェリー): 6個
- 王冠に飾るルビーを表現します。
フランクフルタークランツ作りで「よくある3つの失敗」
せっかく時間をかけて作ったのに、思い通りの質感にならない…そんな時にチェックしてほしいポイントをまとめました。
- バタークリームが分離してボソボソになる
- 主な原因: プディングとバターの「わずかな温度差」です。
- 生地がパサパサして口溶けが悪い
- 主な原因: 卵の泡立て不足と、粉を合わせた際の「混ぜすぎ」です。
- クロッカンテがベタつき、食感がなくなる
- 主な原因: 砂糖の「加熱不足」と、仕上げるタイミングのミスです。
プロの理論や配合の秘密については、Gumroadのmotomoneショップにて様々なレシピガイドを公開しています。
👉 [フランクフルタークランツ完全攻略PDF(Gumroad)はこちら]
失敗を防ぐオススメの道具
フランクフルタークランツを作る際に使用した、オススメの道具をご紹介します!現場の経験から「これがあれば失敗が劇的に減る」というものを厳選しました。以下のリンクから購入できます。
15cmセルクル型
理由:セルクル型は底がないため、生地に負担をかけずに型から外すことができ、ケーキの側面をきれいに仕上げることができます。とても使いやすい型です。
ハンドミキサー
理由: 生クリームの泡立てはもちろん、付属の「ニーダー」に付け替えれば、パン生地の捏ね作業(ニーディング)もこなせる優れものです。
👉 [パン捏ねも、泡立ても。ドイツ設計の万能ハンドミキサーはこちら]
パレットナイフ(オフセットタイプ)
理由:バタークリームを全体に均一に塗り広げるナッペ作業に便利です。リング状の側面や天面をきれいに整えるのに欠かせません。
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星口金(11mm前後)
理由:仕上げのクリームを絞り出す際に使用します。王冠に飾る「宝石(チェリー)」を支える土台として、エッジの立った美しい絞りを実現するには、口金が不可欠です。
👉 [プロの絞りを再現:星口金はこちら]
【詳細解説】フランクフルタークランツの作り方
真っ白なクリームと黄金のクロッカンテ。工程は多いですが、一つひとつの作業はシンプルです。丁寧に進めて「皇帝の冠」を完成させましょう。なお、材料の分量や手順の要約をすぐに確認したい方は、記事の最後にあるレシピカードを活用してください。
1.バニラプディング
- 鍋に牛乳、砂糖、バニラビーンズを入れ、沸騰直前まで温めます。
- ボウルで卵黄とコーンスターチを混ぜ、そこへ温めた牛乳を少しずつ加えながら混ぜます。
- 再び鍋にこし戻し、中火で焦げないよう混ぜながら沸騰させます。

- とろみがついたらボウルに移し、表面にぴったりラップをして冷蔵庫で冷やします。
2.クロッカンテ
- 鍋に砂糖と水を入れ、中火で1分ほど煮詰めます。
- ナッツを加え、水分が飛んで琥珀色に色づくまで強めの中火で炒めます。
- バット等に移して広げ、冷めたら手でパラパラの状態にほぐしておきます。

3.スポンジケーキ
- 15cmセルクル型の底にクッキングシートをセットし、オーブンを180℃に予熱します。
このとき耐熱容器にお湯を張り、オーブンに入れておきましょう
- 卵を分け、卵黄(+砂糖30g)をもったりするまで泡立て、油と牛乳を加えます。
- 卵白(+砂糖20g)で角が立つメレンゲを作り、卵黄のボウルに3回に分けてさっくり混ぜ合わせます。
- 粉類をこしながら加え、粉気がなくなるまで混ぜたら型に流し、表面に霧吹きをして180℃で20分焼きます。
- 粗熱が取れたら型から外し、中心を5.5cmの型で抜いてリング状にし、3枚の層にスライスします。

4.バタークリーム
- 室温に戻したバターを練り、冷やしておいたバニラプディングを3回に分けて加え、ハンドミキサーで都度しっかり混ぜます。
ここで分離した場合は、ドライヤーで少し温めてから混ぜると繋がります。滑らかなクリーム状になるまで徹底して乳化させましょう。

5.仕上げ
- スポンジの層の間に、バタークリームとコケモモジャムをサンドしていきます。

- 3枚重ねたら、全体にバタークリームを塗ります。表面は真ん中を少し厚くし、半円を描くように塗ると王冠らしくなります。
- 表面・側面・穴の中に、クロッカンテを惜しみなくまぶします。

- 最後に天面にクリームを絞り出し、半分に切ったサクランボを飾れば完成です。


完成

華やかで気品あふれる、フランクフルタークランツの完成です。
キッチンで確認しながら作りたい方は、こちらのレシピカードをご活用ください。

レシピカード:フランクフルタークランツ
Ingredients
Method
- 牛乳、砂糖、バニラを温め、卵黄とコーンスターチを混ぜたものに加え、鍋で炊き上げる。表面にラップを貼り冷蔵庫で冷やす。
- 卵黄とメレンゲを合わせ、粉類を2回こしながら混ぜる。180℃に予熱したオーブンで20分焼成。あらかじめ庫内に蒸気を入れておく。冷却後、3枚にスライス。
- 砂糖と水を煮詰め、ナッツを加えて強火で炒める。琥珀色になったらバットに広げ、冷めたらほぐす。
- 室温のバターを練り、冷えたプディングを3回に分けて加え、滑らかになるまでハンドミキサーで徹底して混ぜ合わせる。
- 生地、クリーム、ジャムの順に層を作り、全体をクリームでナッペ。側面にクロッカンテをまぶし、天面にクリームを絞り、チェリーを飾る。
まとめ・おすすめの関連記事
もし今回の挑戦で、motomone bakingのレシピに興味を持っていただけたなら、ぜひYouTubeチャンネル「motomone baking」をチェックしてみてください。
さらに深い理論や、失敗しないための詳細な数値をまとめた「フランクフルタークランツ完全攻略PDF(Gumroad)」もご用意しています。本場ドイツのパンやお菓子作りを、より本格的に作るお手伝いができれば嬉しいです。
伝統的なドイツケーキのレシピ
本場ドイツのパティスリーでは、4層、5層と積み重ねられた、さらに背の高いゴージャスな姿を見かけることもあります。その圧倒的なボリュームと気品ある佇まいは、まさに「皇帝の冠」と呼ぶにふさわしい存在感です。
「いつもより少し特別なティータイムを過ごしたい」という日は、ぜひこのレシピで食卓に華やかな王冠を飾ってみてください。

コメント
バタークリームにプリンを混ぜ込むのはドイツでは一般的なのでしょうか?
それともmotomoneさんのオリジナルレシピでしょうか?
こんにちは。ご質問ありがとうございます。バタークリームにプディング、いわゆるカスタードクリームを混ぜ込むのは、ドイツでは一般的なバタークリームの作り方です。配合は僕が作りやすく、より美味しくなるようなレシピにしています。ご参考ください!