ドイツはまさに乳製品大国!
スーパーの乳製品コーナーに行くと、日本に比べてかなり安く、圧倒的に豊富な種類の乳製品が買えますよね。
チーズやヨーグルトはもちろんですが、特にお菓子やパン作り、そして毎日の料理に欠かせない「バター」は、現地で暮らしていると本当に安くて美味しいなと実感します。

フランスのエシレバターなどが日本でも有名ですが、実はドイツのバターも負けないくらい安くてクオリティが高いのをご存知ですか?
今回は、ドイツのスーパーにずらりと並ぶバターの種類や日本との違い、お菓子作りでの上手な使い分けのコツまで優しく紐解いていきます。
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この記事では、
- ドイツと日本のバターの「価格と塩分」の決定的な違い
- スーパーで迷わない!現地の3つのバターの分類データ
- おうちのパンやお菓子作りがもっと美味しくなる使い分けのポイント
についてすっきりと理解できるようになります。ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
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ドイツのバターはここが違う!日本との「値段と塩分」の差
まず、ドイツのスーパーで売られているバターは、ほとんどが「250g」のパックが基準になっています。
お値段は時期やブランドにもよりますが、1.5ユーロ〜3ユーロ前後のものが多く、日本円に直すとおおよそ、250円〜450円くらいです。
日本の一般的なバターが200gで400円以上することを考えると、量は多いのに価格は安いです
そしてもう一つ、日本と大きく違うのが「ドイツでは無塩バターが主流」だということです。
- 無塩バター(基本):
- パッケージに特に何も表記されていないものは、すべて無塩バターです。
- 有塩バター(例外):
- パッケージに Gesalzen(有塩)や Meersalz(海塩)と表記されているものが有塩バターになります。
お買い物に行くときは、まずはこの文字の有無をそっとチェックしてみてくださいね。
ドイツのバターの3つの種類
ドイツの牛乳から作られるバターは、国によって「乳脂肪分が80%以上(スーパーで見かけるものは82%が多いです)」、そして「水分量が16%以下」と法律できちんと品質が定められています。
そんなドイツのバターは、裏面の表示を見ると大きく以下の3つの種類に分類されています。分かりやすく表にまとめてみました。
| バターの種類 | 特徴と味のニュアンス | お菓子・料理への向き不向き |
|---|---|---|
| Süßrahmbutter (ズースラームブッター) | 乳酸菌を加えない「無発酵バター」。クセがなくマイルドで使いやすい味わい。 | お菓子・料理全般に最適。 |
| Mild gesäuerte Butter (ミルドゲゾイアーテブッター) | 熟成した後に乳酸菌を少し加えたもの。ほんのりとしたマイルドな酸味。 | 万能に使えます。 |
| Sauerrahmbutter (ザウアーラームブッター) | 乳酸菌を加えてしっかり発酵させた「発酵バター」。豊かなコクと一番強い酸味が特徴。 | 発酵の風味を生かしたい焼き菓子に最適。 |
一応、お菓子作りや料理にはマイルドな「Süßrahmbutter(無発酵)」が適していると言われることもありますが、実際のところ味の違いはそこまで強烈ではないので、おうちで楽しむ分にはどれを使っても同じように美味しく仕上がります。
少しの風味の変化を、ぜひお好みで楽しんでみてくださいね。
⚠️ 製菓用には向かない「Streichzart」に注意
スーパーでは、これら3つの他に Streichzart(シュトライッヒツァルト) と書かれた商品も並んでいます。これは「冷蔵庫から出したてでも、パンにすっと塗れるように柔らかく調整されたバター」です。
朝食のパンにはとても便利なのですが、植物油などが配合されていることが多く、お菓子やパンの生地作りに使うと本来のボリュームや食感が出ずに失敗してしまう原因になります。製菓用・製パン用には、通常の固い無塩バターを選ぶようにしましょう。
バターができる仕組みと、隠れた人気者「バターミルク」
バターは、牛乳に含まれる「乳脂肪」を集めて作られます。
大きな遠心分離機にかけて、液体(水分)と脂肪分をギュッと分けることで、あの濃厚なバターが誕生します。このとき、脂肪分を絞り出したあとに残るさらさらとした液体を「バターミルク(Buttermilch)」と呼びます。

バターミルクはパン生地に練りこんだり、イギリス本場のスコーン作りに使用したりもしますね。
栄養価が高くて低カロリー、そして健康にも良いため、ドイツのスーパーでも1つの独立したドリンクや製菓材料としてボトルで販売されており、現地でも非常に人気があります。
ちなみに、ドイツでは牛のミルクで作られたバターが一般的ですが、定義としては牛に限られておらず、稀に山羊(ヤギ)や羊のミルクから作られた珍しいバターが店頭に並ぶこともあります。

ドイツ現地流のバターの使い方と、お菓子作りのコツ
バターは様々な料理、パン、焼き菓子にコクと香りを添えてくれます。特にバターケーキやクロワッサンなど、「バターの風味そのもの」が主役になるメニューを作るときは、ちょっと良いバターを選んであげるのが仕上がりを高める大きなポイントです。
motomone bakingのYouTubeチャンネルでご紹介したクロワッサンのレシピでは、あえてフランス産のバターを使用しました。ドイツのバターももちろん美味しいのですが、やはりクロワッサンのようなフランス発祥のパンには、フランス産バター独特の華やかな香りがぴったりと合います。

👉 ▶ 動画を見る(YouTube) / 📄 レシピ記事はこちら
メニューに合わせて産地を選んでみるのも、お菓子作りの奥深い楽しさですね。
ドイツの家庭での面白い習慣
ドイツでは「パンが主食」ということもあり、毎日の食卓にバターは絶対に欠かせません。
面白いのが、ドイツではパンをトーストせず、冷たい食パンやハード系のパン(Abendbrotなど)にそのままバターを塗って食べることが多い点です。
冷蔵庫から出したばかりのバターは固くて塗りにくいため、現地の家庭では、前日の夜や朝早くからバターを「バターケース」に移して、室温に置いてあらかじめ柔らかく戻しておく習慣があります。
そのためおしゃれなバターケースもたくさん売られています。日本とは違う面白い文化ですね。
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よくある質問 Q&A
- Qドイツのレシピ本で単に「Butter」と書かれている場合、3つのうちどれを選べばいいですか?
- A
基本的にはどれを選んでも失敗しませんが、迷ったら「Süßrahmbutter(無発酵)」か「Mild gesäuerte Butter」を選ぶのがおすすめです。
ドイツの一般的なお菓子やパンのレシピは、クセのないマイルドな風味を基準に作られていることが多いため、この2つのどちらかを選べば間違いありません。逆に、焼き菓子に力強いコクや奥深い風味をプラスしたいときは、あえて「Sauerrahmbutter(発酵バター)」を選んでみるなど、お好みで変化を楽しんでみてくださいね。
- Q日本のレシピ(無塩バター指定)をドイツのバターで作りたいとき、そのまま置き換えても大丈夫ですか?
- A
はい、そのまま同じ分量で置き換えて大丈夫です!
先述の通り、ドイツのスーパーで何も表記されずに売られているバター(250gパック)は、すべて日本の「無塩バター(食塩不使用バター)」と同じ扱いになります。乳脂肪分の規定も日本の基準(80%以上)をしっかりクリアしている(ドイツの通常品は82%が多いです)ので、日本の繊細なケーキのレシピでも安心してそのままお使いいただけますよ。
- Qお菓子作りのレシピで「室温に戻したバター」が必要なとき、電子レンジで溶かしてもいいですか?
- A
「解凍モード(弱モード)」を使って、溶かさないように慎重にやる場合のみ可能です。
クッキーやパウンドケーキなどの焼き菓子は、バターの中に空気を抱き込ませることでサクサク・ふんわりとした食感に仕上げます。もし通常の加熱モードでうっかりドロドロの「液体」に溶かしてしまうと、その後で冷やし固め直しても、空気を抱き込む力(クリーミング性)が完全に失われてしまうため、焼き上がりが固くなる原因になります。
一度完全に溶けてしまうとリカバリーが効かないので、そこだけはぜひ気をつけましょう!お時間に余裕があるときは、使う少し前に冷蔵庫から出して室温でゆっくり戻してあげるのが一番安心です。
まとめ:5000年の歴史をおうちのキッチンで
世界中で愛されているバターですが、実は「いつ、どこで初めて作られたのか」は未だに正確には分かっていません。
人間が家畜を飼い始めたおよそ5000年前には、すでに原型があったと言われています。古代ローマ時代には、食材としてではなく、なんと「お薬」として大切に使われていたという面白い歴史も残っています。
そんな長い歴史を経て、今でもドイツの食卓を支え続けているバター。スーパーに行けば、数え切れないほどのメーカーが個性豊かなパッケージで競い合っています。
高カロリー(100gあたり約740kcal前後)なので使いすぎには少しだけ注意が必要ですが、ぜひ今回の記事のキーワードを参考に、あなたのキッチンにぴったりのお気に入りの1個を見つけてみてくださいね!
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