長い冬が開けて、ドイツもやっと日が長くなってきました。同時に少しずつ暖かくなり、周りの風景も色付いてきましたね。
春はドイツも日本も、気候的にも過ごしやすい時期で、イベントもいっぱい。特別な季節だと思います。
ドイツと日本では春に楽しめる食材や料理、スイーツも全く違いますが、どちらの国でも春ならではの味覚を大事にしています。
今回はドイツと日本の食文化を比較しながら、それぞれの特徴を紹介していこうと思います。
<結論:ドイツと日本の春の味覚>
どちらの国も、春の旬の食材、季節感を大事にする文化がある
春の食文化の違い
ドイツと日本では、春の食材もイベントも異なります。簡単にですが比較してみました!
※食材は基本的に3月から6月の間に旬を迎えるものを選びました
ドイツ | 日本 | |
春の野菜 | 白アスパラ ベアラオホ ルバーブ | たけのこ 山菜 菜の花 |
春のフルーツ | いちご | いちご びわ |
春の料理 | 白アスパラのオランデーズソース添え ベアラオホのパスタ | たけのこご飯 山菜の天ぷら |
春のスイーツ | ルバーブケーキ いちごのケーキ イースターの菓子パンやケーキ | 桜餅 桜スイーツ 柏餅 |
春のイベント | イースター | ひな祭り 花見 |
日本では桜の季節ということもあり、桜スイーツをよく見ますね。ピンク色でとても華やかです。いちごスイーツも多いです。バリエーションも豊富だと思います。
ドイツの春は、白アスパラ、ルバーブ、ベアラオホ、いちごを使ったものがほぼほぼですね。作る料理やケーキも毎年同じものが多いです。

ドイツのパティシエにとって、修行のシーズンとなります…
僕の主観的な意見ですが、春のいちご、夏終わりのプルーン、これがドイツのパティシエの2大苦行ではないかと思っています…
ドイツの春の味覚
先に書いた通り、ドイツの春の味覚は、白アスパラ、ベアラオホ、ルバーブといちごです。
どのレストラン、カフェに行っても春には絶対にこのどれかを使った、料理、またはケーキが100%置いてあります。
白アスパラ
- 白アスパラのオランデーズソース添え
- 白アスパラのクリームスープ
- シュニッツェルと白アスパラ添え
などが有名で一般的なメニューでしょうか。
僕のチャンネルにも白アスパラをたくさん使ったキッシュをご紹介しています。ぜひあわせてご覧ください!
ブログ記事はこちらになります!

ベアラオホ
ベアラオホに関しては、こちらのブログ記事で詳しくまとめていますので、こちらをご覧ください!
ルバーブ
- ルバーブのクランブルケーキ
- ルバーブのチーズケーキ
- ルバーブといちごのジャム
ルバーブは酸味が強いので、クランブルやチーズケーキのような甘いものとはよく合います。またジャムにすることも非常に多いですね。
僕のチャンネルでは、いくつかリバーブを使用したスイーツを紹介しています!
ルバーブに関するブログ記事はこちらです。
いちご
ドイツで見る、春のいちごケーキはほぼ一択です。Erdbeerkuchen(いちごのケーキ)と呼ばれる、いちごが大量にのったケーキです。
特徴は、下からクッキー生地、スポンジ生地、カスタードクリームを重ねて、その上に大量のいちごを乗せます。さらに、日本ではあまり馴染みがないとは思いますが、Torteguss(トルテングス)と呼ばれるグレーズのようなものをかけて、艶を出します。
これにはいちごをくっつける効果もあるので、結構大量にかけます。

個人的にはトルテングスの甘さと、食感があまり好きではありません…
季節を感じることができるケーキなので、僕もなんだかんだで春の間に、少なくとも1回は食べますね
日本の春の味覚
日本ではたけのこや山菜、桜やいちごを使用した、繊細な料理やスイーツが多いと思います。
上の表には書きませんでしたが、新玉ねぎや新じゃがなど、日本の食材は春の芽吹きを感じる食材が多い気がします。
桜スイーツ
春といえば桜は外せませんね。

昔、5つ星ホテル時代に、どうしても桜のスイーツを作りたくて、現地のアジアショップや日本食材の売っているお店をはしごした思い出があります。
苦労の末、桜の塩漬けを発見できたのですが、値段も高く、美味しいレシピを作ることできなかったので断念しました…
桜の香りと風味は、本当に特別なものですね。見た目もピンクで可愛らしく、春の訪れを感じさせてくれます。
和菓子にも洋菓子にも合う食材です。

いちごスイーツ
- いちごのショートケーキ
- いちごのタルト
- いちごのロールケーキ
- いちご大福
日本で新鮮ないちごを使ったスイーツとなると、星の数ほどある気がします。バリエーションはまさに無限大ですね。

タルトはこっちでもたまに見かけます。いちごクリームのロールケーキもありますが、あまりシーズンに関わらず置いている事が多いです。
たけのこ、山菜
春の芽吹きを感じさせてくれる食材ですね。
たけのこは炊き込みご飯や煮物に使えますね。山菜は天ぷらが美味しいです。
どちらもドイツではなかなか手に入らないものです。
春の行事食
日本では、3月のひな祭りでは、ちらし寿司、菱餅、ひなあられを食べますね。他にも5月の端午の節句には柏餅を食べる習慣もありますね。
ドイツでは春の行事と言えばイースターです。子羊の形をしたケーキやうさぎの形をしたパン、色のついたゆで卵など、いろいろあります。
ドイツのイベントは宗教色が強いですが、日本はそんなことはない感じでしょうか。
ここにも文化の違いを感じますね。
共通点
とはいえ、実は共通するところもあります。例えば、
- 季節感を大事にしている
- どちらの国も旬の食材を使い、春の訪れを祝っています
- 家族や友人、大切な人との団らん
- ドイツのイースターは家族で祝うことが多いですね。日本のひな祭や花見も、家族や友人と祝うことが多いのではないでしょうか。
- 料理、スイーツの見た目が華やか
- いちご、ルバーブ、桜を使用することが多いので、ピンクや赤が多く、華やかですね。視覚的にも春らしさを楽しむことができます。
まとめ
市場やスーパーで春の食材を見ると、やっと春が来たなと実感します。
日本の繊細な春の訪れを感じたい気もしますが、僕はなかなか春に帰国ができないので、ドイツにいることがほとんどです。
毎年同じメニューなのですが、なぜか結局毎年飽きることなく食べている気がします笑
どちらの国でも、春ならではの味覚が楽しめるので、春の食材を食卓に取り入れて季節を感じてみるのはいかがでしょうか?
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