マジパンについて

marzipan ドイツ生活

マジパンは日本人にとっては好みの分かれる食材です。アーモンドの独特の風味がくせになる人もいれば、食べられない人も結構います。

ちなみにドイツ人でも嫌いという人はいますよ。人それぞれですね。

日本ではあまり手に入らないので、僕のチャンネルでもあまり紹介はしていませんが、ドイツのお菓子作りではとても大切な材料です。今回はそんなマジパンについて、そして簡単に家で作る方法を書いていきます。

<結論:マジパン>
ドイツのお菓子作りに欠かせない食材!

混ぜ込んだりかわいく成形したりと、いろいろなことができる

マジパンとは?

マジパンは世界的に有名なドイツの名物です。アーモンドと砂糖を練り上げて作った粘土状のもので、味付けや色付けをしてフィギアやデコレーションを作ったり、そのままケーキの材料として焼き込んだりと、使い方は様々です。

使用されるアーモンドはスイートアーモンドと言われる食用のアーモンドです。食用ではなく、香り付け用にビターアーモンドが多少入っている場合が多いです。このビターアーモンドに関しては注意が必要です。詳しくは下の項目をご覧ください。

マジパンはマジパンローマッセ(Marzipan Rohmasse)と砂糖でできています。マジパンローマッセというのは アーモンドと砂糖を2:1で混ぜて練ったものです。
(例)約100gのマジパンローマッセ…約アーモンド66g 砂糖33g

更に、このローマッセ1に対し、最大1の割合で粉砂糖を混ぜたものをマジパンと呼びます。

マジパンローマッセ = アーモンド 2 : 砂糖 1

マジパン = マジパンローマッセ 1 : 粉砂糖 1

マジパンローマッセは成形に使うことは少ないです。材料として使うことが一般的と言えます。

一方、マジパンは粘土のように扱いやすく、細かなデコレーションやフィギュアを作るのに適しています。

僕がマイスターの学校で作っていたレシピにも、材料によくマジパンと書かれていました!ドイツで愛されている食材と言えますね。

値段は近所のスーパーでは200gが1.99€から3.49€とメーカーによって結構差がありました。だいたい200円から400円くらいですね。こちらはどちらもマジパンローマッセでした。

ビターアーモンド

アーモンドにはスイートアーモンドと言われる食用のアーモンドとビターアーモンドというものがあります。通常市場に出回るのは食用のスイートアーモンドのみです。

このビターアーモンドは薬にしたり、香り付けによく使用されます。しかしこのビターアーモンド、実は強い毒性があります。青酸化合物の一種で、摂取しすぎると死に至ります。もちろんドイツのスーパーに売っている少ない量なら健康に害はありませんし、たとえ粒のまま食べても数粒なら全く問題はありません。

日本では危険物になるため、扱っていないようです。自分でマジパンを作る場合にこのビターアーモンドエッセンスがあると本物の味にぐっと近づきますが、日本で作る場合は省略して作ってください。

言葉の意味

マジパンはドイツ語でも英語でもMarzipanと書きます。読み方はマジパンマルチパンです。

実はマジパンという言葉がどこから来たのかはいまだわかっていません。この言葉が16世紀に生まれたことだけは、明らかにされています。イタリア語のmarzapane、ラテン語のMarci panis、ペルシャ語のmarzbānかmärzäpanなどの言葉が語源ではないか、と言われています。

歴史

マジパンが特に有名な地域はリューベックとクーニッヒスベルグ(現在はロシアのカリーニングラード)です。この二つの都市はドイツの北に位置するバルト海(ドイツ語ではOstsee/オストゼー)に面していることから、港町として栄えていました。当時そこには地中海地域から来る船にのせられたアーモンドが運ばれてきました。

そのアーモンドを使ってマジパンが作られたようです。

実はマジパンは昔は薬剤師の作るものだったといわれています。当時マジパンは薬として用いられていたようですね。

その後リューベックなどの街のお菓子屋さんでマジパンがお菓子の材料として使われるようになり、現在に至るようです。

リューベックにはマジパンの博物館もあります!

美しいリューベックの街並み

品質

マジパンの品質に大きくかかわるのは、砂糖の量です。一般的には砂糖の量が少なければ少ないほど、マジパンのクオリティーが良いとされています。有名なリューベックのマジパンはマジパンローマッセ9に対し、砂糖1の割合で作られています。

他にもエーデルマジパンといわれる高品質なマジパンは7:3の割合です。

マジパンの品質は色でもわかります。良いものは薄い黄色のような色をしていて、砂糖の多いものは白っぽくなります。

リューベックのマジパンは非常に有名ですが、同じくらいにクー二ッヒスベルガーマジパン(Königsberger Marzipan)も有名です。そちらはマジパンを少し焼いたり、あぶったりして焦げ色を出すのが特徴です。

マジパンはピスタチオのマジパンや、メキシコのかぼちゃの種のマジパン、といった種類もあります。

簡単なマジパンの作り方

材料

70gアーモンドプードル
30g粉砂糖
5gはちみつ
数滴(ビターアーモンドエッセンス)
小さじ1から2

作り方

  1. 全ての材料をボウルに入れます
  2. 手で全部混ざるまで捏ねます(水の量は様子を見ながら加減してください)

このマジパンはシュトーレンの生地に入れたり、ドイツのクリスマスマーケットの定番・じゃがいも風マジパンなどにも使えます。

じゃがいも風マジパン…Kartoffelmarzipan(カルトッフェルマジパン)は、クリスマスの定番です。直訳ではじゃがいもマジパンなのですが、実はじゃがいもは使用されていません。甘いマジパンにココアを外にまぶして、外見をじゃがいもっぽくしただけの、簡単に作れるお菓子です。

まとめ

僕も個人的にはマジパンの味はあまり好みではありません笑。しかしドイツでは本当によく使う食材です。例えばバウムクーヘンを作るときも、必ずと言っていいほどマジパンローマッセが使用されます。新年にもマジパンを豚の形に成形したグリュックスシュバインが、スーパーやお菓子屋さんに所狭しと並びます。

ドイツでパティシエを勉強するときも、このマジパンの成形に関しては、試験の科目になる場合がほとんどです。マジパン細工も課題の一つなのですが、意外と遊んでいるみたいで楽しいです笑。

風味が苦手な方もいますが、ぜひ一度食べてみてほしい食材の一つです。ぜひ機会があればお試しください。

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