ベルリーナーはフワフワの軽い食感の揚げたパンです。ドイツ国内でも、地域により名称と中身のフィリングが異なる珍しいパンです。
このパンは一年中ずっとパン屋で販売されていますが、特に大晦日やカーニバル(謝肉祭)の時によく食べられます。
名前もベルリーナー(Berliner)、ファンクーヘン(Pfannkuchen)、クラプフェン(Krapfen)などありますが、全て同じパンを指します。中身のフィリングも、今回はミックスベリーのジャムを使用しましたが、地域によりカスタードクリーム、バニラクリーム、チョコレートと様々な種類があります。
16世紀頃から存在していたとされていますが、有名になったのは1700年頃、ベルリンのあるパン職人がキッカケでした。
砲兵として徴兵されたものの、軍務に適さないと判断されてしまったパン職人が、その後調理班としての入隊が決まりました。
そこでその感謝の意を表して、王に献上したのがこのベルリーナーです。形も砲弾に似せて楕円形となっていると言われています。
戦争中オーブンが無い場所でも、油で揚げるだけで美味しいパンが作れたこのレシピは、まさに中世版ドーナツと言えますね!
Youtube<motomone baking>にてレシピ動画を公開しています。ぜひご参考くだい。
皆さまのコメント、ご質問、レシピのリクエスト、チャンネル登録、お待ちしております。
材料
200g | 薄力粉 (ドイツでは薄力粉はMehl405を使用) |
4g | ドライイースト |
10g | 砂糖 |
1個 | 卵黄 |
1/2個 | 卵 |
80ml | 牛乳 |
ふたつまみ | 塩 |
20g | 無塩バター |
適量 | 仕上げ用粉砂糖 |
適量 | 市販のミックスベリーのジャム |
- クッキングシートで大体8㎝の正方形を12枚用意
- 市販のジャムを使用(今回はミックスベリーのジャムを使用)
生地作り~一次発酵
- 薄力粉、ドライイースト、砂糖をボウルに入れて泡立て器で混ぜる
- 卵黄、卵、牛乳を加えてゴムベラで混ぜる
- 塩、無塩バターを加えて更にゴムベラで混ぜる
- 粉っぽさが無くなってきたら、ボウルから台に取り出して約7分手ごね
基本的に打ち粉をしなくてもくっつかない生地です
ポイント
V字型に斜め右上・左上に押すようにこねると、力が入りやすいです!
- 生地をのばしてまとめると繰り返し、台に数回打ち付ける
生地を薄く伸ばして簡単に切れなければOK
- 表面がツルンとなるように生地を丸める
- 布巾をかぶせて30分発酵(一次発酵)
参考…室温21℃、湿度42%
成形~二次発酵
- 少し小麦粉を乗せて真上からグーで生地をつぶす
- その後再び生地を丸めて、30gずつに分ける(およそ12個分になります)
最後に余った生地は、均一になるようそれぞれに振り分けてください - 生地を丸めていく
このように利き手の指を軽く、折り曲げます
その手のまま生地を台に押し付けるよう、円を描くと、うまく丸くなります
表面がツルンとさせるのがポイント
- 予め12枚切ったクッキングシートを用意し、生地をのせる
その際に少し上から押して平らにする
- 布巾をかけて約20分発酵(二次発酵)
揚げる
- 深さのあるフライパンなどに、4㎝の深さになるよう油を注いで、165度になるまで温める
熱すぎるとパンに火が通る前に生地に色が付きすぎて焦げてしますので注意 - 生地をフライパンに入れる
ヤケドに気を付けながら、シートをひっくり返して、生地の表面が油につくように、ゆっくり入れてください - 表裏それぞれ各3分ずる揚げる
偏らないように色を見ながら裏返す
- 更に色をしっかりつけるために、両面各1分ずつ揚げる
- 油をしっかり切ってケーキクーラーなどにのせる
フィリングを入れる
今回はこちらのミックスベリーのジャムを使用しました。王道はこのようなベリー系のジャムですが、カスタードクリーム、チョコレート、プラム、クランベリーなど、お好みのフィリングを使って頂いてOKです!
- ジャムを絞り出し袋に入れる
- 竹串で側面から生地の真ん中に穴をあける
更にフィリングが入れやすいように少し穴を広げるようにすると良いです
- 絞り出し袋をその穴の中に入れ、少し溢れるぐらいしっかりとジャムを入れる
そのあとナイフなどで溢れたジャムを拭き取ればOK
もし中に入れる量がわからない場合は、一度試しに入れてみて、その後重さを量りましょう。その上で、切ってみます。
その時の中身のジャムの様子を見て、多さの目安がわかります。
そして増やしたり減らしたりしつつ、重さを量りながらジャムを入れると、均一な量ができあがります!
ひと手間かかりますが、もしよろしければお試ししてみてください!
- 粉砂糖をふるう
実はドイツでは粉砂糖をふるう前に砂糖をつけます。そして更に粉砂糖をふるうのが一般的です。
しかし自分的に甘すぎると感じるので、粉砂糖のみにしました。
完成
実はドイツでは、このベルリーナーに一つだけマスタードを入れて、ロシアンルーレットのように誰が当たるか楽しむ、という罰ゲームのような遊び方もあります笑。
年の瀬になると山のようにパン屋で販売されるベルリーナーですが、やはり一番は揚げたてが美味しいです!!もう味が全然違います!!
ぜひご自宅でお試ししてみてください!そして良いお年をお迎えください!Guten Rutsch!!
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