Mürbchen(ミュルプヒェン)はゴツゴツしたパンの多いドイツでは珍しく、ふわふわのもっちりした白パンです。レーズン入りとなしで売られています。他にもチョコチップ入りなど、バリエーションも豊富なパンです。
主にライン川沿いの地域、ケルン、デュッセルドルフなどでこのMürbchenという名称が使われています。その他の地域ではMilchbrötchen(ミルヒブロートヒェン)、Stütchen(シュトートヒェン)、Weckchen(ベックヒェン)などと呼ばれています。
今回のレシピでは湯種を使用しています。これは食感をふわふわにしてくれるだけではなく、生地の水分量を増やせるので、乾燥を防ぎ長持ちさせる効果もあります。
通常の湯種は鍋で作るのですが、このレシピは量も少ないので、レンジで手軽に作れます。
ドイツの小麦は日本とは違い、そのままではふわふわにはなりにくいです。この湯種を使うことで日本のパンに近い食感を出せると思いますので、ぜひお試しください。
ドイツのレーズン事情に関してはこちらのブログ記事を合わせてご覧ください。
レシピ動画
Youtube<motomone baking>にてレシピ動画を公開しています。ぜひご参考ください。
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言葉の意味
最初に書きましたが、このパンの名前になっているMürbchen(ミュルプヒェン)はライン川沿いの地域で、このパンの名称として用いられる言葉です。
MürbchenはMürbeと言う単語から派生した単語です。Mürbe(ミュルベ)は、お肉やケーキが噛みやすく、柔らかいことを意味します。
このパンもとても柔らかいので、この名称になったのだと思います。
同じくMürbeを使用した単語にMürbeteig(ミュルベタイク)があります。こちらはクッキー生地を意味しています。
材料
6個分
- 湯種
10g | 準強力粉 または中力粉 |
50ml | 水 |
ドイツで作る場合はMehl Type550を使用しています。ドイツの小麦粉に関してはこちらにまとめていますので、合わせてご覧ください。
- レーズン
50g | レーズン |
適量 | 水 |
- パン生地
180g | 準強力粉、または中力粉 |
4g | ドライイースト |
20g | グラニュー糖 |
25g | 卵 |
50ml | 牛乳 |
小さじ1/2 | 塩 |
20g | 無塩バター |
湯種
- 準強力粉をこしてからボウルに入れる
- 水を加えて混ぜる
- レンジで1分間温める
- よくかき混ぜて、更にレンジで30秒温める
- ラップをピッタリつけて、3時間以上、できれば一晩冷蔵庫に入れておく
レーズンを漬ける
- レーズンをぬるま湯に10分ほど漬ける
- ざるに取り出し、キッチンペーパーで余分な水分を拭き取る
生地作り
- ボウルに準強力粉、ドライイースト、グラニュー糖を入れて混ぜる
- 牛乳、卵(半分のみ使用、残り半分は仕上げの際に使用します)を加えて、ゴムベラでよく混ぜる
- 塩、無塩バターを加えたら、粉っぽさが無くなるまでこねる
- 約7分手ごね ※捏ね方に関してはぜひ動画をご覧ください
- 生地を薄く伸ばして簡単に切れなければOK
- レーズンを加えてよく混ぜる
- 生地の表面がツルンとなるように、生地を下に引っ張りながら丸める
- 布巾をかけて約40分発酵 ※参考…室温24℃、湿度42%
- 生地が1.5倍~2倍になったらOK
- 打ち粉をして生地を真上からグーで押す
- 生地を6個に分ける(1個約65g)
- 余った生地は均等に分ける
- 指を軽く折り曲げ、生地を押し付けるようにしながら、丸める
- あるいは、生地を下に引っ張りながら表面をツルンとするように丸める
- 天板にクッキングシートを敷いて、天板に並べる
- 手のひらで直径約6.5㎝ほどに平らにする
- 布巾をかけて、さらに40分発酵させる
- 発酵終了10分前にオーブンを180度に予熱しておく
- 卵を薄く塗る
- オーブンで12分焼く
- ケーキクーラーの上にのせて粗熱を取る
完成
焼きたては本当に絶品です!もし冷めてしまってもレンジの解凍モードなどで少し温めるだけで焼きたてと同じように食べることができます。
レーズンが苦手な方は、レーズンなしで焼いても美味しいですよ。
なかなかドイツの小麦粉で、日本のようなふわふわのパンはできませんよね💦湯種を使用すると、かなりふわふわになります!ぜひお試しください!
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