秋から冬にかけて、日本でもかぼちゃの美味しい時期になってきました。
ドイツではかぼちゃは通年売られていますが、やはり旬はこの時期ですね。
ハロウィーンも近くなり、飾りつけ用のかぼちゃも売られ始めました!
日本の緑色のホクホクしたかぼちゃに慣れてしまうと、ドイツに売られているかぼちゃには、少し違和感を感じるかもしれません。
今回はドイツで売られているかぼちゃの種類や、それぞれの特徴や適した調理方法に関して詳しくまとめてみました。
かぼちゃの種に関してはこちらを詳しくご覧ください。
<結論:ドイツのかぼちゃは何が違う?>
日本のかぼちゃとは外見も味も全然違う
ドイツの一番スタンダードなかぼちゃの種類はHokkaido(北海道)
ドイツでかぼちゃを買うときに注意すること
世界には約800種類のかぼちゃがあり、そのうち200種類が食用と言われています。ドイツのスーパーでも食用と観賞用の2種類のかぼちゃが売られています。
ドイツ語で食用のかぼちゃはSpeisekürbis(シュパイゼキュルビス)、そして観賞用はZierkürbis(ツィアキュルビス)といいます。
Speisekürbis(シュパイゼキュルビス)
Speisekürbisの意味はSpeise(シュパイゼ)=食べ物、Kürbis(キュルビス)=かぼちゃです。
一番スタンダードなHokkaido Kürbis(ホッカイドーキュルビス)はオレンジ色の皮が特徴で、形は玉ねぎを大きくした感じです。
食用のかぼちゃはたくさん種類があるので、後の項目でそれぞれの種類に関して詳しく説明します!
Zierkürbis(ツィアキュルビス)
Zierkürbisの意味はZier(ツィア)=観賞用、Kürbis(キュルビス)=かぼちゃです。
サイズは食用のものよりも小さめで、色もカラフルですね。注意点としては、こちらの観賞用のかぼちゃには毒がある場合があります。苦みも強いので、絶対に食べるのはやめましょう。食べた場合は腹痛、吐き気、下痢などの症状が引き起こされる可能性があります。
かぼちゃの栄養素
かぼちゃにはビタミン、特にベータカロチンが豊富に含まれています。ベータカロチンは目、皮膚、粘膜の健康に役立ちますね。
ビタミンCやビタミンE、ミネラルも豊富で、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分などが含まれています。食物繊維や糖質といった炭水化物も豊富な野菜です。
炭水化物が多いため、カロリーは他の野菜と比べると高めですが、種類によってかなり差がでます。
食用かぼちゃの種類
もともとかぼちゃは南アメリカでは、紀元前1万年から8000年前ほどから食べられている、と言われています。アメリカ大陸でもっとも古くから食べられている食材の一つです。
ドイツで売られているかぼちゃは、16世紀にラテンアメリカからスペインを経由して伝えられたものだと言われています。
現在では、ドイツでもたくさんの種類が売られています。代表的な品種と、適した調理方法を紹介したいと思います。
Hokkaido Kürbis(ホッカイドーキュルビス)
ドイツでは一番スタンダードなかぼちゃで、どこでも売られている品種です。オレンジ色の皮に玉ねぎのような特徴的な形をしています。
実はこのかぼちゃ、名前の由来は日本の北海道です。日本語では”内木栗”という名前だそうです。19世紀の終わりころに、アメリカ人が北海道に持ち込んだ種類のかぼちゃが現地で根付き、ヨーロッパにも伝えられたと言われています。
実は今ではどこでも売られているこの種類ですが、まだヨーロッパで栽培されてから25年程度しかたっていない、比較的新しい野菜です。
このかぼちゃはまさにオールマイティーに使うことができ、かぼちゃのスープはもちろん、ピューレにしてケーキに混ぜこんだり、そのままグリルして食べたりと、様々な調理法があります。
甘みもあり、皮も火を通せば食べれるので、比較的日本のかぼちゃに近い調理法で調理できます。
Butternut Kürbis(バターナットキュルビス)
形がヒョウタンのような感じが特徴のこのかぼちゃは、味はバターの風味があり、少しナッツのような風味もありますね。甘味はあまり感じられず、どちらかというと、ジャガイモのようです。
日本のかぼちゃやHokkaido Kürbisと違い、基本的には皮を取って調理します。スープにしたり、グラタンにしたりすることもありますね。他にも、火を通してからサラダに入れたり、リゾットに入れたりと、こちらも様々な使い道ができます。
Muskatkürbis(ムスカートキュルビス)
この種類はとても大きく、オレンジのものや、緑のものがあります。オレンジ色の皮の模様は、まさにジャックオランタンのかぼちゃという感じです。味は甘さの他に、酸味が少しあり、ナツメグの風味が感じられます。
この種類も、調理の際は皮を取って調理するのが一般的です。他の種類と同じように、スープにすることが多いです。チャツネにしても美味しいですね。
Spaghettikürbis(スパゲッティキュルビス)
このかぼちゃ、とても面白く、中の実がスパゲッティのように、細長い麺状になっています。外見は黄色いメロンにヘタがついている感じです。
このかぼちゃは、ヘタをとって、そのまま丸ごと火を通し、半分に切って、種を取ったあとにスパゲッティ状の実を取り出して食べます。
中の実はスパゲッティの代用品として用いられることが多いです。特にカロリーが控えめで栄養素も優れているので、カロリーの高いパスタの代用品としてオススメですね。
Patisson Kürbis(パティソンキュルビス)
このかぼちゃもとてもおもしろい形をしています。まさにUFOのような形、実は最古のかぼちゃと言われています。色は、白、黄色、茶色、オレンジとまさに色とりどりです。
味はカボチャと言うよりは、ズッキーニですね。この種類は、小さければ小さいほど美味しいと言われています。大きくなると、味が薄くなっていくようです。
このかぼちゃは、かぼちゃとしては珍しく、皮も種も一緒に食べることができます。小さく切って、オリーブオイルで炒めて、塩コショウをふるうだけでも美味しいです。サラダなどにもぴったりですね。
Kabocha Kürbis(カボチャキュルビス)
かぼちゃの名前がついたかぼちゃです。Sweet Mamaという名前で売られています。このかぼちゃ、外見も味も日本で売られているかぼちゃにとても近いです。ホクホクしているので、煮物などにするとおいしいですね。
残念ながら、ドイツではあまりみかけません。品ぞろえのいいスーパーや青空市場で見かけたことはあります。
僕はつい先日、近くの品ぞろえのいいスーパーで偶然見かけました。煮物にしたらホクホクでとても美味しかったです!
まとめ
ドイツのかぼちゃに関してまとめてみました。現地でかぼちゃ料理をするときの参考にしていただければ嬉しいです。かぼちゃが大きすぎて、買うと余ってしまうと言う方は、冷凍で小さく切ってあるものも売られています。
ぜひこの秋から冬にかけて、かぼちゃの美味しいシーズンをお楽しみください。
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