日本ではあまり知られていませんが、ドイツではパンやお菓子作り、料理にも用いられるとても一般的な食材です。ドイツ全体のチーズ消費量の3分の1を占めています。

<結論:Quarkとは>
ドイツでよく食べられているフレッシュチーズ
基本的には脂肪分の少ない牛乳に乳酸菌、チーズの製造によく用いられるレンネットという酵素を加えて、分離したホエーと呼ばれるものを取り除いたものがクワルクとなります。
この状態では脂肪分が非常に少ないため、Magerquark/マーガークワルクと呼ばれます(マーガーは少ない、足りないという意味です)。これに生クリームを加えて、脂肪分を調整したものも、販売されています。
言葉の意味
Quark(クワルク)とはこのフレッシュチーズの名称です。
地方によって違う呼称がされていて、例えば南ドイツやオーストリアではTopfen(トプフェン)と言われています。
クワルクの種類
- Magerquark/マーガークワルク:
脂肪分10パーセントより下で、大抵は1~2%程度のクワルク。
タンパク質が豊富で、少し固く、ボロボロしています。 - マーガークワルクに生クリームをいれて、脂肪分を調整したものは以下の呼称になります。
- 脂肪分65から85%
Doppelrahmstufe/ドッペルラームシュテゥーフェ - 脂肪分50%
Rahmstufe/ラームシュテゥーフェ - 脂肪分40%
Sahnequark/ザーネクワルク - 脂肪分30%
Dreiviertelstufe/ドライフィアテルシュテゥーフェ - 脂肪分20%
Halbfettstufe/ハルプフェットシュテゥーフェ - 脂肪分10%
Viertelfettstufe/フィアテルフェットシュテゥーフェ
- 脂肪分65から85%

特徴
クワルクの味は少し酸味があり、フレッシュな味わいです。脂肪分が多くなるにつれて、味はマイルドになっていき、クリーミーになります。
タンパク質を多く含んでいて、スポーツ選手が体つくりをするときに食べたりもします。

使用方法
パンには生地に混ぜこむクワルクハーゼ/Quarkhaseなど、イースターに食べられる甘いパンが有名です。

デニッシュ生地に織り込んだり、パンに練りこむ材料としてよく使われます。
ドイツのチーズケーキはクワルクを使って作られます。他にもお菓子ではQuarkbällchen/クワルクベルヒェンという揚げ菓子、Topfenstrudel/トプフェンシュテゥリューデルというオーストリアのお菓子など、たくさんのお菓子作りに用いられます。
クワルクベルヒェンのレシピ/作り方はこのブログ内、もしくはYouTubeからも、ご覧いただけます。

ドイツのチーズケーキはQuarkkuchen/クアルククーヘンとも呼ばれています。このチーズケーキの上にフルーツがのったケーキも、よく売られています。
それだけではなく、クワルクにグラノーラ、はちみつ、フルーツなどを混ぜて、ヨーグルトのように食されることも多いです。
料理では野菜につけるディップやソース、特にハーブを混ぜて味付けし、じゃがいもの上にのせて食べられます。
まとめ
クワルクはドイツのパン作り、お菓子作りそして料理にはかかせない食材です。
残念ながら日本だと手に入りにくいようですが、機会があればぜひ使ってみてください。
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