スペキュロスは、オランダかベルギーで生まれたと言われています。クリスマスの時期に食べられる、スパイス入りの薄いクッキーです。
ドイツでは、クリスマス問わずに冬の時期にずっと売られていますね。とても食べやすく、食べ始めると止まらないクッキーです。まさにパリ、サクサク!!コーヒーや紅茶と一緒に食べたい一品。
通常、作るためには特別な型が必要です。しかし我が家には残念ながらないので、今回は自分の家にあるもので工夫して、模様をつけてみました。ぜひご自宅で作る際の参考にしてください!
※レシピ・動画・写真の無断転用転載はお控えください
スペキュロスについて
スペキュロスはいつどこで生まれたかははっきりしませんが、生まれた場所はベルギーかオランダという説が有力なようです。ドイツで生まれたという説もあるようですね。
ドイツ語ではSpakulatius(シュペクラチウス)と言います。この単語は、左右反対のリリーフを使うことから”鏡”を意味する”speculum”、あるいはミラの聖二コラオや、キリスト教の司教を意味する”speculator”という、ラテン語から来ているようです。
オランダやベルギーでは、ニコラウスの日である12月6日に食べられるクッキーでもあるようです。
ニコラウスの日のモデルとなっている、ミラの聖二コラオにちなんだ形と模様で売られていることが多いですね。この二コラオ司教はサンタクロースの起源とも言われている人ですね。
ドイツで売られているスペキュロスには大きく分けて実は3種類あります。
- Butterspekulatius(ブッターシュペキュラチウス)
材料にバターを多く使用し、バターの風味が強いスペキュロス、スパイスは抑えめ、苦手な人でも食べやすい。一番普通のクッキーに近いスペキュロス。 - Gewürzspekulatius(ゲビュルツシュペクラチウス)
スパイスの強く効いているスペキュロス。香辛料が高かった時代は、これが一番高級品だったらしいです。色が濃い茶色で、食感もほかの種類に比べ固めで、ザクザクしてます。 - Mandelspekulatius(マンデルシュペキュラチウス)
生地にアーモンドを混ぜてサクサクになっているスペキュロス。底にアーモンドスライスを敷いていることも多く、こちらもスパイス抑えめで食べやすい種類。
今回の僕のレシピはGewürzspekulatiusとMandelspekulatiusをもとに、サクサク食べやすく、スパイスも心地よい感じにアレンジして作りました。
ちなみに、僕は特別な型なしで作りましたが、スペキュロスの型や、模様付きの麺棒はドイツでは多く販売されています。そちらを使ってもOKです。木型の場合は、きちんと打ち粉をふるうこと、そして生地が冷えている状態で作業することが失敗しにくいコツです。
参照リンク:
https://www.baeckerei-spiegelhauer.de/blog/spekulatius-kekse/
https://de.wikipedia.org/wiki/Spekulatius
https://www.koelner-dom-spekulatius.de/geschichte-spekulatius-kleingebaeck/
レシピ動画
Youtube<motomone baking>にてレシピ動画を公開しています。ぜひご参考ください。
皆さまのコメント、ご質問、レシピのリクエスト、チャンネル登録、お待ちしております。
材料
- クッキー生地
50g | 無塩バター |
40g | ブラウンシュガー |
ふたつまみ | 塩 |
小さじ1/4 | べーキングパウダー※ |
小さじ1/2 | クローブパウダー※ |
小さじ1/2 | シナモンパウダー※ |
小さじ1/4 | カルダモンパウダー |
15g | アーモンドプードル |
1個(20g) | 卵黄 |
小さじ1 | 牛乳 |
90g | 薄力粉 |
- その他
- 打ち粉用小麦粉
- 適量 牛乳
- 適量 スライスアーモンド
※ドイツ在住の方は、市販されているSpekulatiusgewürzを、スパイスの代わりに3g使用してもOKです。詳しくはこちらをご覧ください。
クッキー生地
- 無塩バターをレンジで柔らかくしておく
- 柔らかくなったバターに、ブラウンシュガー、塩、ベーキングパウダー、スパイス3種類とアーモンドプードルを加えて、ゴムベラでよく混ぜ合わせる
- 卵黄、牛乳を加え、更によく混ぜる
- 薄力粉を別のボウルに計量し、こしきに通して一気に加える
- 切るように混ぜて、粉っぽさがなくなってきたら、手でひとまとめにする
- ラップに包んで、冷蔵庫で3時間以上、できれば一晩冷やしておく
成形
- 天板にクッキングシートを敷いておく
- 生地を冷蔵庫から取り出し、固くなっている生地を少しこねて柔らかくする
もし家にクッキングマットがあれば、下に敷いてのばすことをオススメします!生地がくっつきにくく、型抜きした後も取りやすいです。
ですが、なくても大丈夫です。生地をのばす際に、台にくっつかないように、少しずつ打ち粉をしながらのばしてください
- 打ち粉を少しして、2.5㎜から3㎜の厚さにのばしていきます
- 家にある型で模様をつけていきます。今回ぼくは、クッキーの抜型、野菜の飾り切りをするときに使用する抜き型、マジパンの成形に使う型、ピザカッターなどを使用して模様を作り、大きい型でそれぞれ型抜きして焼きました。ぜひ動画をご参考ください!
- 残った生地はひとまとめにして、同じようにのばし、模様をつけて型抜きする
- 抜いた生地は、用意しておいた天板に並べておきます
仕上げ
- 生地をひとつずつ持ち上げ、底の部分にスライスアーモンドを敷く
- 持ち上げてた生地をスライスアーモンドの上に置く
お好みで省略してもOKです。僕は今回全体の半分の量にアーモンドを敷きました。アーモンドがサクサクして美味しいです!
- 表面に牛乳を薄く塗っていく
- 170℃で焼き色を見ながら、10分から12分焼く
- オーブンから取り出し、粗熱を取る
完成
部屋中にスパイスのいい香りがします😊スパイスもほどよく、サクサクで食べやすいクッキーです。
僕たちも大好きなクッキーなので、ぜひお試しください!
コメント